山岳ガイド ミキヤツ登山教室が紹介する、現場からの登山装備、技術論 

 クライミングー重心移動 山岳ガイド・ミキヤツ登山教室 webスクール      
 

山岳ガイド・ミキヤツ登山教室 久野弘龍・加藤美樹
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 クライミング(岩登り)は重心移動

 今回はクライミングの基本的な考え方である、「足で登る」ということを説明しましょう。
 クライミングというと、手を使って登るイメージがありますが、実際には重心を左右の足に移動することに手を使っています。

 確かに実際のクライミングでは、手を使わないと立っていることもできないほど傾斜が強かったり、重心を移動させるために手の負担が大きくなることもあります。
 しかし、体を上方(進みたい方向)へ移動させる為には、「弱い手の力」ではな「強いく足の力」を積極的に使う必要があります。
 この「強い足の力」を積極的に使うために、自在に重心を左右の足に移動することが必要であり、手はこのために使われています。。

 さて、漸く本題です。
 「足で登る」ためには、何処に重心を移動するかを理解する必要があります。
 その為に「手を使わないでクライミング」をしてみましょう。
 クライミングには色々な動きがあるのですが、まずは最も初歩的な緩傾斜での正対登りです。


 以下の写真は傾斜75度の人工壁です。クライミングに慣れていないと、手を離すことができない傾斜です。


 バランスをとって片足で立つ
 片足だけで立つために、体全体でバランスを取っています。
 左足は体の左側に付いているので、左足だけで立とうとすれば、体を青線のように斜めにして、左足に体重全部が載っている状況を作る必要があります。

 もし、青線が垂直になるように体も真っ直ぐにしていたら、左足だけでは立っていられないでしょう。
 体が赤線の様に垂直になっていたら、、左足一本で立つことは出来ず、壁から落ちないために手を使うことになってしまいます。
 つまり、これが必要以上に手が疲れる原因の一つです。




 進みたい方向に足を上げる
 赤線付近の赤丸印が現在の重心の位置。
 左足でしっかりと体を支えて、右足を進みたい方向に動かします(上半身を少し左に倒してバランスをとっています)。

 右足に立ち込むためには、青線の赤丸印に重心を移動する必要がありますが、これを矢印のように直線的に行おうとしても、右足が高すぎてそれに乗り切らずに、体が赤線の部分に戻ってきてしまいます。
 重心が左足の上にあるためです。
 この様な直線的な動きをしようとすれば、どうしても手の補助が必要になってしまい、疲れの原因となってしまいます。
 
 では、どのような重心移動をすればよいのでしょうか。




 重心移動−エル(L)字の動き

 右足に立ち込むためには、赤線にある重心(赤丸印)をエル(L)字を描くように、移動させなければなりません。
 つまり、赤線上にある重心を、まずは右足のある青線上に水平移動させてから、その後、右足の力で立ち込む動きが必要となります。

 今回は手を使わなくても済む傾斜ですが、仮に手を使うとすれば、エル字の動きのなかで重心の横移動時に手を使うのが最も効果的となります。体を上げるためではなく、重心をもう片方の足に移動させるために手を使うことが重要です。




 重心移動+バランス

 赤線にあった重心を右足のある青線に移動したら、体全体でバランスを取らないといけません。
 上半身を右足の上にかぶせることで、バランスを取っています。これによって、右足に重心が移動し、完全に右足だけで体を支えることができています。




 立ち込み

 右足に重心が移動しきったら、あとは立ち込むだけです。
 このときもバランスを取るために上半身を右足にかぶせ続けています。
 仮に赤線上に上半身があれば、重心は赤線上に戻ってしまい、体全体は左の方へ落ちてしまいます。逆に言えば、このポジション(赤線上)に重心が残ってしまっている場合には、体が左へ落ちないように手による補助を続けなくてはなりません。


 

 以上、重心を上手く移動させながら足で体を押し上げる動きを解っていただけたでしょうか。
 重心を左右の足に交互に移動させて、足で体を押し上げることがクライミングの基本です。そして重心移動をスムーズにそして、どんな傾斜でも行うためには手を使う必要があるのです。
 クライミングは足で登るために、手を使うのであって、手で登ることがクライミングではありません。

 
 足で立ち込むために重心を足の上に移動させる行為は、傾斜が強くオーバーハングしていても同じです。
 クライミングで「ムーブ」という言葉がありますが、要はこの「重心移動と立ち込み、体勢保持」を実現するための行為です。

 そして傾斜によって、このL時の動きは水平に横移動する純粋なL時の動きと、体の「フリ」で行われる体の回転による重心移動のようなL時の動きとに分かれます。いずれにせよ、どちらの場合であっても重心を左右の足に移動させて、
 


 あなたがクライミングを既に行っていて、垂壁前後の壁の中で、自分だけ遠くのホールドに手が届かない経験があるのなら、このエル字の動きができていないことを疑ってください。

 次回は今回の動きに、積極的に手を使った動きを紹介します。
山岳ガイド・ミキヤツ登山教室


 山岳ガイド・ミキヤツ登山教室は、加藤美樹、久野弘龍がそれぞれ主催する個人ガイドの集合体です。
 
 日本山岳ガイド協会認定のもと、山岳ステージ2(登攀ガイド)、国際山岳ガイド資格を保有し、ガイド業を行なっています。




 私たちは、ガイド業を通じて技術や道具、登山情報を、過去の慣習や過去の経験ではなく、現在の経験に基づいた現場情報を提供することで、登山をする方が安全に楽しめることを目標としています。

 ガイド業務中には皆様の安全を図ることはもちろん、、講習会や行動しながら登山技術を伝えることで、ご自身で行く登山をサポートします。

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加藤美樹・久野弘龍

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